初婚年齢の平均と中央値を調査したら分かった結婚への意識
「周りで結婚する人が増えて焦る…」
「みんな何歳で結婚してるの?」
「初婚の平均年齢や中央値を知っておきたい!」
婚活中の方はこのように思う方も多いのではないでしょうか?
確かに一定の時期になると急に、結婚式への招待状が届いたり、結婚報告が増えますよね。しかし不思議とその期間が終われば落ち着いてきます。
女性の社会進出やライフスタイルの変化によって、昔に比べて初婚年齢は上がっていますが、現在はどの程度なのでしょうか。
この記事では、初婚年齢の平均と中央値をデータを元に、男女に分けてご紹介します。
結婚は年齢だけで決めるものではありませんが、婚活をしている方にとっては参考になる点があると思うので、ぜひ最後までご覧ください。
男女の平均初婚年齢について
まずは平均初婚年齢について見ていきましょう。
厚生労働省が調査したデータによると、令和元年の平均初婚年齢は、男性が31.2歳、女性が29.6歳となっています。
引用:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況」
上記の表を見てみると、平成7年と比べて男性は2.7歳、女性は3.3歳、平均初婚年齢が上がっています。
平成26年から平成30年まで、5年間の平均年齢は男女ともに同年齢で推移していましたが、令和元年には男性は0.1歳、女性は0.2歳の上昇となりました。
しかし、平均値はあくまでも平均値。「初婚はこの年齢前後が一番多い」と断言できる数値ではないのです。
10代で結婚をしている人もいれば、70代で結婚している人もいるでしょう。平均値を求める場合は、分布が極端な場合もあるため注意が必要です。
男女の初婚年齢の中央値は?
日本での初婚年齢が何歳か、より参考になるのが「中央値」です。
中央値は、平均値のように極端な年齢があっても数値に影響を与えることがないため、分布図に偏りがある際によく使われる数値です。小さい数字から順に並べ、真ん中の数値を中央値とします。
そうすると、男性の初婚年齢の中央値は28歳、女性は27歳です。
平均値では、男女ともに30歳前後でしたが、中央値ではより低い年齢になりました。
しかし、初婚年齢中央値の男性28歳、女性27歳という年齢は平均よりもイメージに近いのではないでしょうか。
女性の初婚年齢の割合から分かること
下記のグラフは、女性の初婚年齢の構成割合です。
引用:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況」
令和元年において女性の初婚がもっとも多い年齢は26歳となっています。
平成11年でもっとも女性の初婚が多い年齢は27歳と、現在と比べてそう変わりません。しかし、他の年齢との割合が大きく変わっていることが分かります。
20年前には27歳を過ぎるとその後は急激に下がり、30歳以上になると割合がかなり低くなり、そのまま40代まで推移しています。
一方、令和元年のグラフは結婚のピークとなる26歳から40代までの割合の変化が緩やかです。20年前と比べて、30代、40代と結婚年齢の幅が広がっていることがわかります。
地域によって初婚の平均年齢に差がある?
初婚の平均年齢は、地域によっても差が出てきています。
下記画像は、都道府県別の平均初婚年齢です。
参照:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況」
この表を見てみると、平均初婚年齢が最も低いのは、男性は宮崎県で30.1歳、女性は岡山県で28.8歳となっています。
そして平均初婚年齢が最も高いのは、男女ともに東京都。男性は32.3歳、女性は30.5歳です。
このように、都市部では平均初婚年齢が高いというデータが顕著に出ています。
都市部の平均初婚年齢が高くなる要因としては、都市部の人口の多さが挙げられるでしょう。
また、都内での生活は地方よりも経済的な面で大きく違う、という点も考えられます。経済的な負担の大きさから結婚に慎重になる方が多いのかもしれません。
加えて、都市部ではライフスタイルの多様化が進んでおり、地方と比べると結婚へのプレッシャーが少ないことも要因として挙げられるでしょう。
昔と現代では初婚平均年齢が約4歳ほど違う
それでは、初婚平均年齢を30年前と比べてみましょう。
前述した令和元年時点での平均初婚年齢は、男性が31.2歳、女性が29.6歳でした。
そして30年前の平成元年(1989年)のデータを見ると、男性が28.5歳、女性は25.8歳でした。
(参照:内閣府「平均初婚年齢の推移」)
男性は30年前と比べて2.7歳の差があり、女性は3.8歳の差があります。
なぜここまで平均初婚年齢に違いがあるのでしょうか。
初婚の平均年齢が上昇した3つの理由
平均初婚年齢が30年前と比べて4歳近く上昇したのには、以下3つの理由が考えられます。
- ●女性の社会進出
- ●ライフスタイルの多様化
- ●経済的な事情
1つずつ詳しく見ていきましょう。
女性の社会進出
世界的に女性の社会進出が進められている中で、日本でも1999年に男女共同参画社会基本法が制定され、男女が平等に活躍できる社会を目指してきました。
下表は、10年間の男女労働者人口の推移です。
男性は2011年には3825万人だったのが、10年後の2021年には3803万人と減少しています。
一方女性は、2011年の2770万人から2021年には3057万人と、300人近く増加しています。
女性の社会進出により、昔に比べると収入が安定する女性も増えてきました。
下表は18年間の平均収入の推移をまとめたものです。
参照:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
18年間で、男性の平均収入は約2万円しか上がっていないのに対して、女性は約28万円上がっています。
このように経済的に自立する女性が増えたことが、初婚の平均年齢が上がっている要因の一つと考えられます。
ライフスタイルの多様化
現代は、働き方を始め、趣味や食生活、ファッション、家族形成などライフスタイルが多様化しています。
それに伴い「結婚することが当たり前」ではなくなってきました。
昔は20代のうちに結婚し、男性は外で働き女性は家を守る、というライフスタイルがスタンダードでした。
しかし、女性の社会進出が進んだこともあり、昔の男女の役割が薄れてきています。
特に女性はある程度の年齢になったら、結婚を選択しなければいけない時代もありました。しかし今は女性も自分で働く会社を選び、働き方を選べます。
経済的に自立することで趣味や自分の好きなことにお金を使えるようになり、必ずしも若いうちに結婚を選ぶことが幸せではない、と考える女性も増えているのではないでしょうか。
今は幸せのカタチを自分で選べます。趣味に時間をかけて日々を充実させる人、仕事での成功が喜びとなる人、夢を追いかけ続ける人、人によって幸せのカタチは違い、またそれを寛容に受け入れるようになった社会の変化も、初婚年齢を引き上げる要因となっているのかもしれません。
経済的な事情
最後に挙げられるのが、経済的な事情です。
先ほどもお伝えしたように、男性の平均収入は過去18年間でほとんど上がっていません。
参照:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
共働きが増加していますが、結婚して子どもができれば育児や家事は女性が担う場合が多いでしょう。
家庭の状況によっては、女性が働きに出るのが難しい、もしくは非正規雇用になってしまうかもしれないといった不安もあるのかもしれません。
女性の社会進出が進み、ライフスタイルも多様化してきたとはいえ、結婚したら経済的に男性に支えてほしい、と思う女性もまだまだ多いでしょう。
また、男性側も自分の収入だけで家族を支えていけるのか、と不安を抱える人も多いようです。
子どもを一人育てるのに1000万、老後2000万問題など、結婚することでできるお金の不安は結婚をためらう理由の1つとして挙げられるでしょう。
年功序列制度も廃止されつつあり、思ったように給料が上がらない時代です。
税金や物価が上がるのに対して収入が上がらないため、経済的な不安を抱えて結婚を決めきれない人は多いのではないでしょうか。
初婚年齢が平均値より高いから得られる幸せは?
若いうちに結婚をして子どもを持ち、子どもを育て、老後は夫婦でゆったり暮らす、といった日本の家族のカタチは、女性の社会進出やライフスタイルの多様化によって変化してきています。
「若いうちに結婚し子どもを持てば幸せになれる」という価値観も薄れてきているのではないでしょうか。
初婚年齢は平均値より上がっていますが、それに応じて「幸せな家庭」の定義も人それぞれ違ってきています。
30代後半以降で結婚した人と、20代前半で結婚した人では夫婦生活にまた違う味が出てくるでしょう。また、結婚相手を選ぶ条件や結婚への思いも違ってくるかもしれません。
ここでは、初婚年齢が平均値より高いからこそ得られる3つの幸せを挙げました。
ぜひあなたの幸せに焦点を当てて、結婚について考えてみてください。
結婚後に後悔が少ない
30代後半からは自分の人生や結婚について、じっくりと考えることが多くなると思います。
「何のために結婚するのか」「自分はどう生きていきたいのか」自分の人生を棚卸することで、この先の人生について真剣に考えます。
そのため、結婚相手を探すときにも自分の「軸」があり、若いころに勢いで結婚した夫婦とはまた違った結婚観を持っているでしょう。
色々な経験をしてきている分、結婚に幻想を抱くことも少なく「結婚=生活」であることを理解し、お互いに納得したうえで結婚を選ぶため結婚後の後悔が少ないです。
また、10代20代と自分の時間を過ごしているため、独身時代への未練も少なく結婚後の生活を穏やかに楽しむことができるでしょう。
経済的に安定している
35歳以降で独身の方は、経済的に自立している方が多いです。そのため、お互いにそれなりのキャリアを持っていたり、十分な貯蓄があったりと経済的には余裕があります。
結婚の際には結婚式や結婚指輪、新婚旅行などのイベントがあり、新居選び、引っ越し、家具家電の購入など費用もかかります。
若いころに結婚すると、十分な資金がなく妥協せざるをえなかったり、親からの資金援助を受けることもあるでしょう。しかし、資金が十分にあれば妥協せず自分たちに合ったものを選べます。
お金に余裕があれば、妊娠や育児も余裕を持って取り組むことができ、夫婦関係も良好に保つことができるのです。
喧嘩が少ない
35歳以上となると、これまでの人生経験や社会経験で様々な経験値を積んでおり、精神的にも大人になり、夫婦間での喧嘩が少なくなるでしょう。
感情的になることも少なくなり、相手のことを受け入れられる寛容さが身につきます。
「若いころなら許せなかったのが、許せるようになってきた」というのもよく聞く話です。
自己分析ができている方も多く、これまでの経験によっても、受け皿が大きくなっているのでしょうか。
お互いに負の感情をぶつけ合わないことで、結婚生活はすごく楽になります。
まとめ
初婚の男女について調査した結果、
初婚の平均年齢は、男性が31.2歳、女性が29.6歳。
初婚の中央値は、男性が28歳、女性が27歳。
そして女性の初婚割合としては26歳が一番多いという結果でした。
初婚の年齢は、婚活をしている方なら誰もが気になる部分でしょう。
もちろん結婚が遅くなればリスクもありますが、それだけに捉われていては気持ちが焦ってしまい、せっかくのご縁にも気づけないかもしれません。
結婚はめぐり合わせです。ご縁を大切に、あなたのタイミングで婚活を進めていきましょう。
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